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2005/09/25 (Sun)
あれは、まだ夏の暑い陽射しが強い頃‥──
「あつ‥って、…どうしてイザークが此処に居るかな」
水道で血と泥で汚れた腕を洗い流してると、後ろから聞き覚えのある声が近づいて来た。一瞬振り返り奴を見て、とりあえず無視してまた黙々と腕を洗いだす。
「無視…まぁ別にいいけど、って‥おまっ‥どうしたんだよ」
溜息を付きながら隣に来た奴が、俺を見てさらに煩くなる。
「少し擦り剥いただけだ。喚くな煩い」
「だけって‥少しじゃないだろ、それ」
「ふんっ、どっかの奴とは違ってこれくらいは平気だ!なんでもないっ!!」
邪魔が入ったのと面倒なのとで、そこそこに洗い流し水滴を振り払い、練習に戻ろうとすると、腕を捕まれ奴の罵声が飛んでくる。
「もう少しちゃんとやれよ、まだ血だらけじゃないか」
そう言いながら、持っていたタオルで血と水滴の混じった赤い腕をキレイに拭いていく。
「これぐらい別に支障ない」
「支障なくても見てるこっちが痛いんだ」
意味のわからない事を言いながら、一通り腕をキレイにした後、奴は俺を無理矢理引っ張って行く。
「オイ‥何処行くっ」
「消毒しに行くに決まってるだろ」
「平気だと言ってるだろうがっ」
「練習戻るんだろ?また同じ所やったらどうすんだ」
「‥‥」
振り払う事も出来たが、奴の強引さに…その時、何故か悪い気がしなかった。
引っ張られ無言のまま2人医務室へと歩いて行く。
「なんだ、誰も居ないじゃないか‥」
「いいからそこ座って」
休憩中なのか、医務室はもぬけの殻…。
誰も居ないならこのままでとも思ったのだが、奴がしまってある道具を手際良く取り出して準備をするものだから言いそびれた。
「…とりあえず、毒は塗るなよ」
「なんだよそれ…、そんな物ある訳ないだろ。ほら、大人しくして」
「貴様の割りには手慣れてるな‥」
「ははっ…まぁ一応、一通りは習ってるだろ」
「‥そうだな」
いつもは此処で、もう一言二言は何か言うんだが、今日の俺は不思議と奴を見ているだけだった。
「‥こんなもんでいいかな」
満足したように顔を上げ、終わったよと、俺にはあまり見せない笑顔で奴が言った。
「まぁまぁだな‥」
見慣れない笑顔を何だか直視出来ずに、俺は手当を受けた腕に視線を下ろした。
奴はその言葉に何か言うかと思えば、奴もまたいつもと違い「はいはい」と聞き流しながら使った道具を片付けていく。
ふと、傍に置かれたタオルが目に留まる。
「オイ‥これ」
所々赤く薄汚れたそれを手に取り奴に話し掛けた。
「ん…?あぁそれ‥」
振り向いて俺の手にする物を見てから、奴は片付けの続きを再開する。
「いいよ別に、気にしなくて」
それで終わりだった。
その後、特別会話もなく、何となく距離を空け練習に戻った。奴は何事もなかったように皆の輪の中に入り、いつもの様に笑っていた。
俺もディアッカに「おい、大丈夫かよ」と声をかけられ曖昧に返事をし、またいつもの練習に戻った‥。
瞳は遠くにいる奴を写し、手には汚れたタオルを持って‥いつもの練習に戻った。
あの後から気持ちが晴れない‥
多分これは後悔‥
素直になれない自分は結局「ありがとう」が言えなかった。
「アスラン、汗だくじゃないですか。タオル持ってないんですか?」
「ん‥あぁ」
「珍しいですね、僕予備ありますからコレ使って下さい」
「すまないニコル、ありがとう」
そんなやり取りを聞きながら、このタオルを見た時、本当は自分のを変わりに使えと言いたかったんだと‥気付かされ、素直じゃない自分が嫌になった。
それからずっと何だかわからないモヤモヤ感が俺を支配していた。
-数日後-
あれから、奴と会話していない。避けた訳じゃない、ただ目が合うと奴を見れなくて視線を外す俺がいて‥いつもと違う俺を心配してか「最近元気ないですね」などとニコルに言われたりした。
「溜息なんて珍しいな」
ばしっと背中を叩かれ、驚いて見れば奴が笑っていた。
「あっ、怪我もう大丈夫みたいだな‥良かった」
「ふ…ふんっ、これぐらい直ぐ治るに決まってるだろ!!」
溜息してたなんて自分で気付いてなくて、その原因が目の前に現れて‥本当はどうすればいいかわからない程慌ててたのに、怪我の事気にしてくれて嬉しいのに、やっぱり素直になれなくてこんな事しか言えない自分が嫌になる。
俺が悪態つけば奴も言い返すかと思ったら違っていた。
「‥何だ、元気じゃないか」
「何がだ?」
「最近元気なさそうだったから‥、ディアッカ達も心配してたぞ」
気にしてくれてる事が嬉しいなんて‥
「貴様にまで心配される程‥俺は落ちてない」
「なっ‥人が折角心配して‥」
「誰も心配して欲しいなんて言っていない」
「あぁそう…まっそこまで元気なら取り越し苦労だったな」
ふいと方向転換をして去って行く奴を眺めながら…俺はまた自分に嫌悪した。
「お…おいっ待て!!」
気付いたら無意識に叫んで、追い掛けて、奴の腕を掴んでいた。
「…え?」
驚いた表情がこちらを向いた。
「イザーク…?」
どうしたんだと言いたげな顔で奴は俺を見ていた。
「……」
「本当にどうしたんだよ」
「ぁ…と…ぅ…」
「…何?」
「ありがとうと言ったんだ!!」
勢いで叫んだ瞬間、ぽかんとした奴の顔とぶつかった。
「…は?」
「この間の…礼を言ってなかっただろう」
言って、恥ずかしくなって、今度は俺が方向転換をして歩いて行く。
「それだけだ!!」
後ろに聞こえるように怒鳴り俺は、すたすた歩いて行く。
何故か顔が熱い。
耳まで真っ赤な気がした。
「イザーク」
後ろから慌てた様な声がした。
「また怪我したらやってやるよ」
嬉しそうな声に聞こえたのは、気の所為に決まっている。
「しないっ!!」
振り返り怒鳴れば奴と目が合う。
あの時と同じ様に笑っていた。
俺にあまり見せない…いや、誰にも見せたことない笑顔で微笑っていた。
おしまい──
うわっぁ微妙!?
イザアスと言う代物なのでしょうか(悩)
こんなのはいらないよねきっと…(しゅん)
イザアス好きだから…イザアスあげたかったけど…
やっぱり素直にキラかシンにすれば良かった。
最初で最後かもしれない超微妙なイザアスでした。(ぺこり)
あれは、まだ夏の暑い陽射しが強い頃‥──
「あつ‥って、…どうしてイザークが此処に居るかな」
水道で血と泥で汚れた腕を洗い流してると、後ろから聞き覚えのある声が近づいて来た。一瞬振り返り奴を見て、とりあえず無視してまた黙々と腕を洗いだす。
「無視…まぁ別にいいけど、って‥おまっ‥どうしたんだよ」
溜息を付きながら隣に来た奴が、俺を見てさらに煩くなる。
「少し擦り剥いただけだ。喚くな煩い」
「だけって‥少しじゃないだろ、それ」
「ふんっ、どっかの奴とは違ってこれくらいは平気だ!なんでもないっ!!」
邪魔が入ったのと面倒なのとで、そこそこに洗い流し水滴を振り払い、練習に戻ろうとすると、腕を捕まれ奴の罵声が飛んでくる。
「もう少しちゃんとやれよ、まだ血だらけじゃないか」
そう言いながら、持っていたタオルで血と水滴の混じった赤い腕をキレイに拭いていく。
「これぐらい別に支障ない」
「支障なくても見てるこっちが痛いんだ」
意味のわからない事を言いながら、一通り腕をキレイにした後、奴は俺を無理矢理引っ張って行く。
「消毒しに行くに決まってるだろ」
「平気だと言ってるだろうがっ」
「練習戻るんだろ?また同じ所やったらどうすんだ」
「‥‥」
振り払う事も出来たが、奴の強引さに…その時、何故か悪い気がしなかった。
引っ張られ無言のまま2人医務室へと歩いて行く。
「なんだ、誰も居ないじゃないか‥」
「いいからそこ座って」
休憩中なのか、医務室はもぬけの殻…。
誰も居ないならこのままでとも思ったのだが、奴がしまってある道具を手際良く取り出して準備をするものだから言いそびれた。
「…とりあえず、毒は塗るなよ」
「なんだよそれ…、そんな物ある訳ないだろ。ほら、大人しくして」
「貴様の割りには手慣れてるな‥」
「ははっ…まぁ一応、一通りは習ってるだろ」
「‥そうだな」
いつもは此処で、もう一言二言は何か言うんだが、今日の俺は不思議と奴を見ているだけだった。
「‥こんなもんでいいかな」
満足したように顔を上げ、終わったよと、俺にはあまり見せない笑顔で奴が言った。
「まぁまぁだな‥」
見慣れない笑顔を何だか直視出来ずに、俺は手当を受けた腕に視線を下ろした。
奴はその言葉に何か言うかと思えば、奴もまたいつもと違い「はいはい」と聞き流しながら使った道具を片付けていく。
ふと、傍に置かれたタオルが目に留まる。
「オイ‥これ」
所々赤く薄汚れたそれを手に取り奴に話し掛けた。
「ん…?あぁそれ‥」
振り向いて俺の手にする物を見てから、奴は片付けの続きを再開する。
「いいよ別に、気にしなくて」
それで終わりだった。
その後、特別会話もなく、何となく距離を空け練習に戻った。奴は何事もなかったように皆の輪の中に入り、いつもの様に笑っていた。
俺もディアッカに「おい、大丈夫かよ」と声をかけられ曖昧に返事をし、またいつもの練習に戻った‥。
瞳は遠くにいる奴を写し、手には汚れたタオルを持って‥いつもの練習に戻った。
あの後から気持ちが晴れない‥
多分これは後悔‥
素直になれない自分は結局「ありがとう」が言えなかった。
「ん‥あぁ」
「珍しいですね、僕予備ありますからコレ使って下さい」
「すまないニコル、ありがとう」
そんなやり取りを聞きながら、このタオルを見た時、本当は自分のを変わりに使えと言いたかったんだと‥気付かされ、素直じゃない自分が嫌になった。
それからずっと何だかわからないモヤモヤ感が俺を支配していた。
-数日後-
あれから、奴と会話していない。避けた訳じゃない、ただ目が合うと奴を見れなくて視線を外す俺がいて‥いつもと違う俺を心配してか「最近元気ないですね」などとニコルに言われたりした。
「溜息なんて珍しいな」
ばしっと背中を叩かれ、驚いて見れば奴が笑っていた。
「あっ、怪我もう大丈夫みたいだな‥良かった」
「ふ…ふんっ、これぐらい直ぐ治るに決まってるだろ!!」
溜息してたなんて自分で気付いてなくて、その原因が目の前に現れて‥本当はどうすればいいかわからない程慌ててたのに、怪我の事気にしてくれて嬉しいのに、やっぱり素直になれなくてこんな事しか言えない自分が嫌になる。
俺が悪態つけば奴も言い返すかと思ったら違っていた。
「‥何だ、元気じゃないか」
「何がだ?」
「最近元気なさそうだったから‥、ディアッカ達も心配してたぞ」
気にしてくれてる事が嬉しいなんて‥
「貴様にまで心配される程‥俺は落ちてない」
「なっ‥人が折角心配して‥」
「誰も心配して欲しいなんて言っていない」
「あぁそう…まっそこまで元気なら取り越し苦労だったな」
ふいと方向転換をして去って行く奴を眺めながら…俺はまた自分に嫌悪した。
「お…おいっ待て!!」
気付いたら無意識に叫んで、追い掛けて、奴の腕を掴んでいた。
「…え?」
驚いた表情がこちらを向いた。
「イザーク…?」
どうしたんだと言いたげな顔で奴は俺を見ていた。
「……」
「本当にどうしたんだよ」
「ぁ…と…ぅ…」
「…何?」
「ありがとうと言ったんだ!!」
勢いで叫んだ瞬間、ぽかんとした奴の顔とぶつかった。
「…は?」
「この間の…礼を言ってなかっただろう」
言って、恥ずかしくなって、今度は俺が方向転換をして歩いて行く。
「それだけだ!!」
後ろに聞こえるように怒鳴り俺は、すたすた歩いて行く。
何故か顔が熱い。
耳まで真っ赤な気がした。
「イザーク」
後ろから慌てた様な声がした。
「また怪我したらやってやるよ」
「しないっ!!」
振り返り怒鳴れば奴と目が合う。
あの時と同じ様に笑っていた。
俺にあまり見せない…いや、誰にも見せたことない笑顔で微笑っていた。
おしまい──
うわっぁ微妙!?
イザアスと言う代物なのでしょうか(悩)
こんなのはいらないよねきっと…(しゅん)
イザアス好きだから…イザアスあげたかったけど…
やっぱり素直にキラかシンにすれば良かった。
最初で最後かもしれない超微妙なイザアスでした。(ぺこり)
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